市場・銘柄分析

日本株でIBDのレラティブストレングスっぽいものを計算してみる【Pythonで株式投資】

2021年3月18日

こんにちは。TATです。

今日は久しぶりに株式投資に関する記事です。

テーマは「インベスターズ・ビジネス・デイリーのレラティブストレングス」です。

 

レラティブストレングスは、インベスターズ・ビジネス・デイリーで発表されている指標の1つです。

僕が日本株の投資手法の参考にしている「オニールの成長株発掘法」と「 ミネルヴィニの成長株投資法」でもとても重要視されている指標になります。

 

基本的に、レラティブストレングスの算出方法は公開されていません。

しかしながら、僕なりに調べたところ、どうやらそれっぽいものが見つかったので実際にプログラムを開発して計算してみることにしました。

日本株で応用しているデータはなかなか見ないのでパイオニアになりますw

ここで紹介しているレラティブストレングスは、僕が運用している「投資でニート生活」で毎週発表しているので、もしご興味があればのぞいてみてください。

 

日本株でIBDのレラティブストレングスっぽいものを計算してみる【Pythonで株式投資】

日本株でIBDのレラティブストレングスっぽいものを計算してみる【Pythonで株式投資】

インベスターズ・ビジネス・デイリーとは?

まず、冒頭で紹介したインベスターズ・ビジネス・デイリーについて簡単にご紹介します。

インベスターズ・ビジネス・デイリー (Investor's Business Daily, 通称: IBD)は著名投資家であるウィリアム・J・オニールさんが運営している投資情報サイトです。

日々の市場動向やオススメの投資銘柄など、様々な情報を発信しています。

 

運営者であるウィリアム・J・オニールさんは、僕がバイブルとして愛読している「オニールの成長株発掘法」の著者でもあります。

「オニールの成長株発掘法」をAmazonで見る

 

インベスターズ・ビジネス・デイリーは投資に有益な様々な情報を得ることができるので、世界中の投資家から人気があります。

ただし、無料で見ることはできません。有料です。

そして、基本的にはアメリカ株を対象としているので、日本株の情報はありません。(実際に確認したことはないです・・・誰か見たことある人いたら教えてください)

 

レラティブストレングスとは?

インベスターズ・ビジネス・デイリーで発表されている指標の1つが、今回のテーマであるレラティブストレングス(Relative Strength, 通称: RS)になります。

レラティブストレングスは、インベスターズ・ビジネス・デイリーが独自開発した指標であり、各銘柄の値動きが市場全体に比べてどれくらい良い動きをしているのかを表します。

 

レラティブストレングス指数とは、『インベスターズ・ビジネス・デイリー』紙が独自に開発した評価法で、ある特定の銘柄の値動きを市場の残りの銘柄の動きと過去52週間にわたり比較するものだ。そしてその評価として各銘柄に1〜99の数値が割り当てられる(99が最高)。例えば、レラティブストレングス指数が99の場合は、その銘柄の値動きは市場全体の99%の企業を上回ったことを意味している。レラティブストレングス指数が50の場合は、市場の銘柄の半分がその銘柄よりも良い動きをし、残りの半分が悪い動きだったことを意味する。

オニールの成長株発掘法」より

 

上記の通り、1〜99の数値で表現されます。

99は全体の99%より良い動きをしていることを意味しています。

これを使うことで、各銘柄の株価が市場全体の中でどれくらい良い動きをしているのかをすぐに判断することができます。

 

レラティブストレングスの使いどころ

次にレラティブストレングスの使いどころについてみていきます。

基本的な方針はシンプルです。

 

ポイント

レラティブストレングスの高い銘柄に投資する

 

ただし、どのラインを高いと判断するかは悩みどころです。

僕が参考にしている「オニールの成長株発掘法」では次のように記載されています。

 

1950年代初期〜2008年にかけて最高の値動きを記録した銘柄について、大きく株価が上昇する前のレラティブストレングス指数を調べてみると、平均が89であることが分かった。これは、大化け銘柄がいよいよ最大の上昇を始めようとしているときには、市場の残りの9割の銘柄よりも、値動きですでに上回っていることを意味しているのだ。そこで、株式市場で大きな成功を収めたいのならば、この大原則を守ってほしい。真の主導銘柄を見つけて買い、低迷株や共振株は避けること。レラティブストレングスが40〜60台の銘柄は買ってはならない。

オニールの成長株発掘法」より

 

上記の内容を踏まえると、レラティブストレングスが80以上の銘柄が投資対象として良さそうな感じがします。

最後の「レラティブストレングスが40〜60台の銘柄は買ってはならない。」との内容から、最低でも70以上の銘柄を選択すべきことがわかりますね。

 

特に興味深い点は、これから爆上げしようとしている銘柄の大半は、それが始まる前からすでに市場全体の9割の銘柄よりも値動きですでに上回っていることです。

そうでもない銘柄が突然上昇するのではなく、もともと強かった銘柄がさらに上昇する場合が多いということが面白いですね。

そしてこれは、これから大化けする銘柄を探す際の重要な基準になります。

 

そして、僕が参考にしているもう一冊「 ミネルヴィニの成長株投資法」でもレラティブストレングスについて記載されています。

 

レラティブストレングス(インベスターズ・ビジネス・デイリー紙のレポートなどで見られる、株価指数と比べてどれほど強いかの指標)のランキングは70以上、望ましくは80台から90台である。通常、より良い候補の場合にはこれらが当てはまる。

オニールの成長株発掘法」より

 

こちらの内容からでも理想としては80以上、最低でも70以上のものに投資すべしと書かれています。

2冊の内容を踏まえると、余裕を持っても70が最低ラインで、理想的には80以上の銘柄が望ましいというのが条件となりそうです。

 

レラティブストレングスを使うと、市場全体の中から特に値動きが良い銘柄、つまりは先導株を見つけ出すことができるようになります。

圧倒的なパフォーマンスを達成するには、この先導株に投資することが重要になります。

 

レラティブストレングスを計算する

レラティブストレングスの使いどころがわかったところで、早速計算していきます。

 

【大前提】レラティブストレングスの計算方法は公開されていない

まず大前提ですが、レラティブストレングスの計算方法は公開されていません(涙)

レラティブストレングスは、インベスターズ・ビジネス・デイリーが独自に開発したものです。

そしてこのデータを見るには有料会員になる必要があります。

よって、お金を払わない限り、この指標を見ることはできません。

そして仮にお金を払って見ることができても、計算方法は公開されていないので、どうやって計算されているのかを知るすべはありません。

 

【朗報】色々な人たちが計算方法を検証している

実際の計算方法は公開されていませんが、世界に目を向けるとこの計算方法を検証している人たちが結構います。

 

一応、インベスターズ・ビジネス・デイリーのサイトにも、レラティブストレングスに関する記述があります。

→ Relative Price Strength (RS) Rating or Relative Strength(英語サイト)

英語なので内容を要約します。

 

  • 過去12ヶ月の株価から算出される。
  • 過去12ヶ月の5つの株価を使って計算している。
  • 算出データから上位1%が99、2%が98・・・といった具合に1~99で数値で表現される。
  • 5つの株価が取得できない上場1年未満の株のRelative Strengthは1とする。

 

過去12ヶ月(つまり1年)で5つの株価を使っているので、おそらく使用する株価ポイントは次の5つかと思います。

  • 直近の株価
  • 1四半期前の株価
  • 半年前の株価
  • 3四半期前の株価
  • 1年前の株価

 

これを踏まえて、英語でいろいろとググるとそこそこ該当記事が出てきます。

その中でも僕が注目したものがこちらの記事です。

ちょっと古いですが、ここで紹介されている計算方法は、他サイトでもちょくちょく出てくるので、わりと信憑性がありそうな感じがします。

Does anyone have any ideas for IBD's Canslim technical ratings?(英語サイト)

 

ここで紹介されている計算式がこちらです。

((((C - C63) / C63) * .4) + (((C - C126) / C126) * .2) + (((C - C189) / C189) * .2) + (((C - C252) / C252) * .2)) * 100

 

上記の計算結果をもとに、上位1%を99、2%を98・・・と数値を割り振っていけば完成です。

Cは直近の株価で、C63とかC126はそれぞれ63営業日前の株価と126営業日前の株価を意味します。

63という数字は、1ヶ月を21営業日とした際の3ヶ月分、つまり四半期分になることがわかりますね。

 

そして各ポイントにおいて、直近の株価への上昇率を算出しています。

さらに四半期前からの上昇率には0.4、それ以外には0.2という係数をかけています。

これを全て足すと1になることがわかりますね。

直近の上昇率には0.4と、それ以前の上昇率の2倍の係数をかけていることから、直近の株価の動きをより重視していることがわかります。

 

この数式から、継続的に上昇している銘柄や、長期間のレンジ相場から抜け出した銘柄の点数が高くなるような設計になっていることがわかります。

 

ちなみにそのほかの計算方法だと、こちらのものとかがあります。

計算方法は違えど、直近の株価の変化をより重視するような計算式になっているので、概ね似たような結果になることが予想できます。

 

実際に計算してみる

計算方法がわかったので実際に計算してみます。

とはいっても本当の計算方法はわからないのであくまでも参考値程度のものだとあらかじめご了承ください。

一応、「Does anyone have any ideas for IBD's Canslim technical ratings?」の中では概ね一致していると言っているのでそこそこ信憑性は高そうです。

 

計算方法はシンプルです。

計算式は判明しているので、あとは株価データを取得すれば計算が可能になります。

株価データについては過去記事でも紹介している通りすぐに取得できます。

【コード解説】Pythonで株価データを取得する!【3つの方法を解説】

 

株価データを取得したら、先ほど出てきたこちらの数式に基づいて計算します。

((((C - C63) / C63) * .4) + (((C - C126) / C126) * .2) + (((C - C189) / C189) * .2) + (((C - C252) / C252) * .2)) * 100

 

全銘柄に対してこれが終わったら、上位1%に99、2%に98・・・と割り振っていけば完成です。

 

全銘柄の取得については東京証券取引所のサイトが便利です。

こちらに東証上場銘柄一覧というページがあって、ここにあるエクセルをダウンロードすると銘柄一覧を確認できます。

毎月更新されるので、1ヶ月以内に上場した銘柄は含まれていませんが、そもそも5つの株価ポイントを取得できない銘柄についてはレラティブストレングスは1とするので、全体のロジックとしては影響はありません。

 

計算した結果は、僕が運営している「投資でニート生活」で一部無料公開しています。

「Relative Strength」に関する記事をみる

 

ここでは毎週土曜日に更新して、常にレラティブストレングスの高い銘柄をトラッキングしていきます。

データの取得から、レラティブストレングスの計算、記事の投稿まで全てプログラムで自動化されています。

プログラムの発動条件などについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

「Relative Strength」の自動ニュース作成基準

 

「投資でニート生活」では一部を無料公開していますが、noteではより細かいデータを公開しています。

TATのnoteを見る

 

このデータは、過去記事でも紹介した投資対象銘柄の選定でも使っていくつもりです。

【プログラムで一部自動化!】僕が株を購入するまでの流れを大公開します

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここでは、「インベスターズ・ビジネス・デイリーのレラティブストレングス」というテーマで、レラティブストレングスの概要や使いどころなどについて紹介しました。

レラティブストレングスは、僕が投資手法の参考にしている「オニールの成長株発掘法」と「 ミネルヴィニの成長株投資法」でもとても重要視されている指標で、各銘柄の株価が市場全体の中でどれくらい良い動きをしているのかが一目でわかります。

実際の計算方法については公開されていないので謎ですが、それに近い結果となる計算方法はいろいろと検証がされています。

ここでは、その中でも僕が信憑性が高そうと判断したものをピックアップして、実際に計算するプログラムを開発しました。

計算結果は、別途運営している「投資でニート生活」で一部無料公開しています。

もしご興味があればのぞいてあげてください。

「Relative Strength」に関する記事をみる

 

noteではより細かいデータを公開しているので、もしご興味あればご覧ください。

TATのnoteを見る

 

また、「レラティブストレングスの使いどころをさらに理解したい」という方には、本記事でも紹介している本をおすすめします。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。

 

本記事で紹介した本

オニールの成長株発掘法

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銘柄選定の基準についてはこちらの記事で解説しています。

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