Life Shift~人生100年時代!新しい人生モデルを考えよう~

Life Shift~人生100年時代!新しい人生モデルを考えよう~ では、前回の記事「Life Shift~これまでの「教育・仕事・引退」の人生モデルは崩壊する~」の続編として、人生100年時代が到来するこれからの人生モデルについて詳しく見ていきます。

前回の記事はこちらからどうぞ。

Life Shift~これまでの「教育・仕事・引退」の人生モデルは崩壊する~

2017年12月30日

 

前回の記事でも紹介したLife Shiftは、人生100年時代の到来に伴い、これまでの人生モデル(教育、仕事、引退の3ステージの人生モデル)が崩壊し、新たな人生モデルについて考えることが必要になることを主張しています。

前回は、これまでの人生モデルが崩壊することにフォーカスを当ててご説明しましたが、今回はこれから到来する新たな人生モデルについてご説明します。

人生100年時代の到来に向けて筆者が重要だとピックアップしている項目が以下の5つです。

それでは順番に見ていきましょう。

Life Shift~人生100年時代!新しい人生モデルを考えよう~

Life Shift~人生100年時代!新しい人生モデルを考えよう~

1.人生の3つの資産:生産性資産、活力資産、変身資産

1つ目にあげているのは人生の3つの資産:生産性資産、活力資産、変身資産です。

寿命が長くなると、健康寿命も長くなり、働く期間も必然的に長くなります。

また、社会保障制度が限界に近付きつつある現状から、将来の生活を年金に頼ることもできません。

したがって、貯蓄が果たす役割がより一層重要になってきます。

しかし、人生100年時代では、貯蓄だけでは十分ではありません。

長い人生を歩むにわたって、本書では有形の資産(お金や家等)よりも無形の資産がさらに重要になると言われています。

 

それでは無形の資産とは何でしょうか。

本書では、無形の資産として「生産性資産、活力資産、変身資産」の3つがあげられています。

1つ目は生産性資産です。

生産性資産とは、仕事の生産性を高め、所得とキャリアの見通しを向上させるのに役立つ資産だ。

生産性資産とは具多的には何でしょうか。

一番わかりやすい生産性資産とは、仕事や人生の中で長年かけて学んだ様々なスキルです。

100年の長い人生において、このような活力資産がとても重要になります。

労働市場の価値が変化し、雇用形態が変わりつつある現代において、この生産性資産はとても重要です。

労働期間が長くなることで、一つの職種をずっと続けることは難しくなります。

そのためには新たな知識やスキル習得のためにみずから学習し、変化に対応できるように準備する必要があります。

また、近年のAIや機械化の進化に伴い、今後労働市場に大きな変化が到来することが予想されています。

既存の仕事の一部が機械に奪われ、今までにない職種が登場します。

重要なことは、「今後はプログラミングができなければいけない」などという一つのことに凝り固まった考えではありません。

将来的にはプログラミングをするAIも登場することも十分にありえます。

大切なことは、今世の中で何が起こっていて、その変化を生き残るためにはどうしなければいけないのかを自ら考えて対応していく能力です。

 

無形の資産の2つ目は、活力資産です。

肉体的・精神的健康と心理的幸福感は、重要な無形の資産だ。よい人生の構成要素を尋ねられると、健康、友人、愛を挙げる人とが多い。このような要素を「活力資産」と呼ぶことにする。

長い人生を生き延びるために、健康は特に重要です。

病気で体を崩してしまうと、十分に働くことができなくなり、収入を得られなくなります。

好きなことが制限されてしまうことも精神的に負荷になります。

若いうちから将来に備えて、健康面に気を遣うことはとても大切です。

 

無形の資産の3つ目は、変身資産です。

いずれにせよ、変化はときには難しく、大きな不安をともなう。当然、難しい変化ほど、私たちは準備ができていない。変身資産は、そうした変化のプロセスを助けるためのものだ。移行につきものの不確実性への対処能力を高める要素と言い換えてもいい。

人生100年時代には平均寿命・健康寿命の上昇に伴い、労働期間が長くなることによって、労働期間が細切れ化することが予想されます。

つまり、一つの会社で定年まで働き続けるのではなく、変化に合わせれて様々なニーズに対応して働き方を変える必要があるということになります。

大切なことは、いざとなった時に行動をできるようにしておくことです。

 

これら3つの無形の資産が今後とても重要になると本書では提案しています。

2.雇用形態の変化

2つ目に挙げているのは、雇用形態の変化です。

前述でもちらほらと出ていますが、既存の終身雇用制度は崩壊します。

崩壊しない会社は存続が危ぶまれます。

なぜなら変化に対応できない会社は今後生き残ることが困難になるからです。

 

人生100年時代では、終身雇用制度の変化に加えて、AIや機械化の影響が大きくなります。

直近100年(主に戦後から)を振り返ってみても雇用が変化してきたことは容易に確認できます。

私の祖母はかつて電話交換手として働いていましたが、現在ではそのような職種はありません。

かつてはタイプライターと呼ばれる職種がありましたがこれもなくなっています。

工場労働者も、機械化によって数は少なくなってきています。

さらに今後は機械化のさらなる進化やAIの登場によって今ある仕事はなくなってしまいます。

しかし、それに伴って我々の仕事がなくなるということは全くありません。

一部の仕事は機械に任せて、我々人間はより創造的な仕事を担うことになります。

 

また、働き方に対する考え方も近年では大きく変化しています。

従来は、会社に勤めることが一般的でしたが、最近ではフリーランスとして会社に属することなく働く人や起業する人が増えています。

これは、情報技術の発展がもたらした恩恵です。

かつては起業するにはそれなりの資本金が必要でしたが、今ではIT技術の進歩でかなり安くビジネスを始めることができます。

また、クラウドファンディングなどのサービスの登場によって起業しやすい環境ができつつあります。

このような状況では、個人それぞれが働き方を自由に選択することができます。

つまり、周りと同じように行動してもうまくいくとは限らないということです。

繰り返しになりますが、大切なことは変化に合わせれて様々なニーズに対応して働き方を変える必要があるということです。

3.新しいお金の考え方

3つ目は新しいお金の考え方です。

既存の人生モデルでは、仕事のステージで蓄えたお金や、年金、退職金があれば老後は問題ありませんでした。

しかし、これからの時代では引退のステージの境界線がなくなり、年金制度は崩壊し、退職金だけでは引退後の長い引退ステージを乗り越えることはできません。

そもそも引退の概念がなくなることも考えられます。

そこで重要になるのがお金に対する考え方です。

100年人生では自分で資産形成について考える必要があります。

年金制度が機能していたこれまでは、特に何も考える必要がありませんでした。

引退時には、自動的に生活できるシステムが出来上がっていたためです。

しかしこれからはそうはいきません。

投資をして財産を増やしたり、副業で収入を増やしたり、将来に備えて自分で資産の計画を立てる必要があります。

そのためには、お金に対する考え方を根本的に変えなくてはなりません。

将来に備えて投資や資産形成など、お金についても勉強してみましょう。

4.新しい時間の考え方

4つ目は新しい時間の考え方です。

これまでは、一つの会社で働いてその期間で蓄えた貯金や退職金で老後を過ごすことが出来ました。

しかし、これからの時代ではそうはいかなくなります。

100年の長い人生の中では変化を必要とする時がやってきます。

これまでは「仕事を辞める=引退ステージへの突入」でした。

今後は、様々な選択肢があります。

特に本書では、余暇時間の使い方が変化すると主張しています。

100年ライフでは、家族と友人、スキルと知識、健康と活力などの無形の資産を充実させることの重要性が高まり、そのための投資が必要になる。

余暇では旅行などに費やすのみではなく、新たなスキル習得や家族との時間を増やすなど、無形の資産を充実することに投資するのです。

仕事のステージにおいて休暇をとってもそれは必ずしもリラックスするためにあたることに限りません。

今後はそのような時間を自己投資にあてて、さらなるスキルアップをしておくことが必要になります。

無形の資産を充実させることで時代の変化に柔軟な対応ができるように備えておくわけです。

5.未来の人間関係

5つ目は未来の人間関係です。

人生が長期化すれば、人間関係にも変化が生じます。

最も身近な例が家族です。

近年の先進国では、出生率が下がり、平均寿命が長くなります。

つまり、これからの家族関係図は、子供の数が減り、寿命が長くなる分家族4世代が共存することが当たり前になります。

本書ではこの世代間が異なる人々がつながることが重要であると主張しています。

異なる世代の人が交流することで、新たな考え方を学んだり、高齢者の方にとっては、若者と話すことが脳への刺激となり、若々しい脳を維持することができたりと多くのメリットがたくさんあるのです。

 

また、夫婦関係の在り方も変化します。

これまでの、夫が仕事をして妻が育児をするという役割分担は完全に時代遅れです。

これからは共働きの家族が増えて、夫が育児に参加したり、家事を担うことは当然になります。

私にとっては家事を妻にすべて任せるということ自体がすでに時代遅れに感じます。

さらには夫が新たなスキル習得のために仕事を辞めて大学に通うといった場合には妻が家計を支えるということも考えられます。

共働きが当たり前になるこれからは逆もまたしかりです。

お互いに助け合うことで、そのような時間(スキルアップや大学に通ったりと収入が減る時間)を生み出すことも可能になります。

そしてそれは長い人生を生き抜くうえで必ず必要になります。

一人では貯蓄がないと厳しいですが、助け合えるパートナーがいると選択肢はぐっと広がります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここでは、人生100年時代の到来に向けて重要となる項目をピックアップしてご紹介しました。

これまでの人生モデルとこれからの人生モデルが全く異なることになります。

我々の親世代がやってきたようにしてもうまくはいきません。

大切なことは時代の変化に対応できる能力を身につけることです。

そのためには、今起きていることを見極めて、今後どう行動していけばいいのかを自分で考えることが必要です。

次回の記事では、これまでの既存の人生モデルの崩壊とこれからの人生モデルへの変化に伴って、政府や企業が抱えている課題についてご紹介します。

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