仕掛けがいっぱい!金沢の妙立寺(通称:忍者寺)を見学してみた では、2018年1月26日(土)~27日(日)の金沢旅行で訪れた妙立寺についてご紹介します。
金沢の観光名所といえば、前回の記事でもご紹介した兼六園や金沢城、金沢21世紀美術館などが有名です。
妙立寺は聞いたことがない方も多いと思います。
私も今回の金沢旅行に行くまでは全く知りませんでした。
しかし実際に行ってみると、今回の金沢旅行で一番面白い場所でした。
妙立寺は通称「忍者寺」と呼ばれており、寺内には敵から侵入を防ぐためのさまざまな仕掛けが施されています。
男子なら間違いなく大好きなはずです。
私は見学中わくわくが止まりませんでした。
今回は妙立寺への行き方か見学の様子までをご紹介したいと思います。
目次
仕掛けがいっぱい!金沢の妙立寺(通称:忍者寺)を見学してみた
1.妙立寺について
最初に妙立寺について軽くご紹介します。
妙立寺は、以前の記事でご紹介したにし茶屋街から徒歩10分ほどのところにあります。
にし茶屋街について紹介している記事はこちらからどうぞ
1泊2日金沢旅行!にし茶屋街とひがし茶屋街で江戸時代にタイムスリップ
公式サイトによりますと、妙立寺は1650年代に現在の場所に移築されてからは、前田家の祈願所として歴代藩主自らが参詣し、武運長久と庶民の安穏を祈願していたそうです。
その一方で、非常時の場合の出城として、その中心的役割を持たせていたと言われています。
そのため、建物全体が迷路状となり極めて複雑な構造を有し、今日では『忍者寺』というの別称を持つ程です。
こんな説明を読んだら行ってみたくなっちゃいますよね。
好奇心が溢れ出てきます。
のちに見学の様子をお伝えしますが、内部は本当に迷路のようでガイドさんなしで周ることは難しいほどです。
内部構造を知っている人とかくれんぼをしたら全体に見つけられないと思わせられるほど複雑です(笑)
2.予約方法
次に予約方法についてご説明します。
残念ながら、妙立寺の内部を見学するには事前予約が必須になります。
空きがあれば当時参加も可能なようですが、結構人気なようで当日の空きはなかなかないそうです。
予約していくのが一番です。
肝心な予約方法ですが、電話予約のみです。
インターネットによる予約はできません。
今の時代に電話予約だけとは驚きましたが、まあお寺なのでそんなに現代テクノロジーがあるとは思えません(笑)
私の場合は2週間ほど前に電話で予約しました。
それでも午後だと15:30しか空きがないといわれました。
予約は午前9時から30分毎にできます。
最終入場時間は午後4時30分(冬季は午後4時)です。
人気だとは聞いていましたが、これほど空きがないとは驚きました。
こちらに電話番号があるのでご参照ください。
拝観料は大人(中学生以上)1,000円、小学生700円です。
正直電話予約したのなんて数年ぶりでしたので、ちゃんと予約できていたのかとても不安でした。
インターネット予約であれば予約完了のメールが来るので安心できますが、電話予約なので、確認電話もリマインドもなしです。
当日ちゃんと予約ができていてほっとしました(笑)
3.いざ、潜入
それではいよいよ実際に妙立寺内を見学した様子をご紹介します。
寺院までのアクセス
寺院までのアクセスは、こちらの右回りルートあるいは左回りルートの「広小路」で下車して徒歩3分ほどです。
バス停を降りると妙立寺への看板が立っているので道に迷うことはありません。
このような風情のある道を進んでいきます。
奥に妙立寺との文字が見えますが、あれは裏口なので反対側まで歩かないといけません。
予約時間まで少し時間があったので道中にあった願念寺に寄り道しました。
ちょっと道が狭すぎて門全体入りませんでした(笑)
横の看板を見てみると、なんと松尾芭蕉ゆかりの地だそうです。
ちょこっと中にお邪魔すると何もかも雪まみれでした。
まず手水場が凍って手が洗えません。
賽銭箱のほうに進むと、土足禁止と書いていました
この雪で靴を脱ぐのは厳しいですよね(笑)
そして賽銭箱にお金を投げ込んでも中まで入っていきません(笑)
とりあえず無理矢理手で押し込んでお祈りしておきました・・・
そんなこんなで願念寺を後にして1~2分程歩くと、念願の妙立寺に到着しました。
待ちに待った忍者寺です!
さっそく受付に行って見学の手続きに行きました。
中に入るともう見学待ちの方々で列ができていました。
そして驚いたことに海外からの参加者もたくさんいました。
むしろ半分くらいは海外の方です。
われわれ日本人もあまり知らないこういう目的地を彼らはどうやって見つけるんですかね。
SNSとかですかね。
それはともかく受付にいって無事に予約できていたことを確認し(ほっとしましたw)、中へと入ります。
ここでは名前を確認しただけでまだ拝観料は払っておりません。
中に入ると、やはり海外の方も多いとのことで英語の説明書きも用意されていました。
中に入るとなんとも不思議な形をした建物が見えてきました。
これがお待ちかねの妙立寺です。
こんな入り口のお寺見たことありません。
もうわくわく度マックスです。
しばらくこの前で待っていると見学開始の案内が聞こえてきました。
ここで中に入る際に拝観料(大人1000円、小学生700円)を払います。
しかしこの案内の際に絶望的な一言が聞こえてしましました。
「寺内のほうは撮影禁止とさせていただいておりますのでご協力のほどをよろしくお願いしま~す・・・」
「まじか~」と一瞬へこみましたが、まあこればかりは仕方がありません。
問題はどのように見学の様子をお伝えするかということですが、見学の際にパンフレットをもらったのでそちらを使ってご紹介しようと思います。
まず、寺内に入ってすぐの本堂の一番広い空間に見学参加者全員が案内されます。
中に入る際には靴を脱ぎます。
そして内部は極寒です。
昔の建物なので外の空気がそのまま中まで入ってきている感じです。
内部には、小学校にあったような懐かしいストーブがいくつかありましたが、それでも圧倒的に寒いです。
見学者全員が集められ、ここで妙立寺の案内が始まります。
ここでは妙立寺の歴史や全体的な構造を説明してくれます。
妙立寺は7層構造の4階建てであり、寺内には29個もの階段があります。
階段多すぎです。一人で入ると確実に迷子になります。
さらにここで、案内の方から衝撃的な一言が放たれました。
「この妙立寺は敵の侵入を防ぐために様々な仕掛けが施されていることから、今日では忍者寺と呼ばれておりますが、忍者とは全く関係ございません!」
「関係ないんか~い(笑)」
周りの見学者たちもさすがに笑っていました。
全体的な説明が終わると、10人くらいのグループに分かれて順番に内部を案内してもらえます。
様々な場所を案内してもらえましたので、印象に残ったものをピックアップしてご紹介します。
左右で行先が異なる引き戸
まず最初にご紹介したいのが左右で行先の異なる引き戸です。
見た目はいたって普通の引き戸ですが、右扉を開けると上り階段が、左扉を開けると敵をはめるための落とし穴へと続いています。
敵から侵入された際には、自分たちは階段を上り、扉を切りかえて、慌てて追ってきた敵は落とし穴へ落とすという策略です。
そして落とし穴の下には兵士が待ち構えています。
単純ですけど、切迫した状況ではとても効果的であると思います
しかし残念ながらパンフレットにこの写真はありませんでした。
金沢城へと続く?井戸
次に井戸です。こちらはパンフレットに写真があります。
こちらの井戸、なんと金沢城へと続いているといわれています。
もし金沢城が襲撃された際には、この井戸を通じて逃げ出すことが出来たといわれています。
しかし、実際に井戸に入って確認した人はいないらしく、本当に金沢城へと続いているかどうかは未だに謎だそうです。
つながっていると信じたいです(笑)
5つの階段につながる部屋
次にご紹介したいのが、5つの階段へとつながる部屋です。
もはや何層目にいたのか、何階部分にいたのかわかりません(笑)
部屋そのものは5畳ほどの普通の和室です。
しかしこの部屋には5つの階段がありました。
もちろん普通にわかる階段もありますが、基本的に階段は隠されています。
棚の中に階段が隠されていたり、掛け軸の裏が通路になっていて階段につながっていたりと、まさしく想像通りの隠し階段にあふれています。
ワクワク度マックスです。
こちらのお部屋も残念ながらパンフレットの写真はありませんでした。
隠された4畳の部屋
5つの階段がつながる部屋からある1つの階段で移動している際に、ひっそりと隠された部屋がありました。
窓もなく、中には明かりが全くありません。
床に畳はなく、とても殺風景なお部屋です
そしてこの部屋の広さは4畳です。
なんのためのお部屋か想像つきますかね?
実はこのお部屋、「切腹用のお部屋」だそうです。
4という数字は「死」ということばを連想させる(4→し→死)ことから、日本では4畳の部屋はありません。あっても4.5畳です。
そしてこのお部屋は外側から開けることはできますが、内側からは開けることが出来ないそうです。
理由は単純で「一度入ると出てくる必要がないから」だそうです。
これまで実際に使用されたことはないそうですが、それでもそういう用途の部屋を見るとなんだか不気味に感じました。
本堂裏の隠し階段
最後にご紹介したいのが本堂裏の隠し階段です。
本堂の裏には一見すると、普通の通路ですが、床の一部が外れるようになっています。
そして床の下は階段が続いています。
ここから寺の外に逃げられるそうです。
見学では、階段を覗くだけで、さすがにこの先までは行かせてもらえませんでした。
そしてこの扉にはもう一つの仕掛けがあります。
それが今でいうオートロック機能です。
床下に溝が刻まれており、床をはめると自動的に引っかかってロックされるようになります。
この時代にこんな仕掛けを考えるとは驚きです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は金沢市にある妙立寺をご紹介しました。
妙立寺は、敵からの侵入を防ぐためのさまざまな仕掛けが施されていることから、今日では「忍者寺」と呼ばれています。
しかし案内の方曰く、忍者とは全く関係ないそうです(笑)
寺は7層の4階建てで、29個もの階段があり、一人で行くと確実に迷子にあると思わせられるほど複雑な構造をしています。
中には、仕掛け扉や隠し階段、金沢城までつながっているといわれる井戸、切腹用の部屋など、好奇心をそそられる要素にあふれています。
そして、いつ誰に襲われるかもわからない当時の時代背景も肌で感じることができる貴重な体験ができました。
今回、初めて金沢を訪れ、兼六園や金沢21世紀美術館などメジャーな観光地にも行きましたが、正直なところ、この「妙立寺」が一番印象に残っています。
もし金沢へと行く機会があれば「妙立寺」へ行くことを強くお勧めします。それくらい面白い場所です。
最後に妙立寺の情報をまとめておきます。
妙立寺
住所:〒921-8031 石川県金沢市野町1−2−12
地図:こちらからどうぞ
拝観料:大人1000円、小学生700円
予約方法:電話予約のみ ※番号はこちらからどうぞ
予約可能時間:午前9時から午後4時30分(30分毎) ※冬季は午後4時まで
見学時間:約30分
サイト:妙立寺(公式サイト)
その他今回の金沢旅行の記事も合わせてご覧ください。
【朝ごはんののどぐろが絶品】金沢旅行のホテル「雨庵」がおすすめ!
1日ですべて周れます!兼六園→金沢城→金沢21世紀美術館