こんにちは。TATです。
今回のコラム記事の内容は僕が行った分析内容の紹介です。
2019年の株価上昇率が高かったトップ50銘柄について少し分析してみました。
色々とみていると、株価の動向を見ることで、時代のトレンドや世間で話題になったことが鮮明に見えてきました。
このことから、マーケットは時代の動きや世間の話題を的確に反映していること、逆を言えば時代を動きを先読みすることができれば投資で大きな成功をおさめられるという可能性が見えてきました。
ここでは、2019年の株価上昇率ランキングトップ50銘柄について、銘柄のご紹介と、それらの市場区分や業種等についてまとめてみました。
さらに2020年はどのような銘柄が上昇するのか、僕なりの意見も織り交ぜてみました。
目次
【2020年のテーマ株も考察!】2019年の株価上昇率ランキングトップ50銘柄を分析したらトレンドや話題が見えてきた。
1. 2019年の株価上昇率ランキングトップ50銘柄〜2銘柄がテンバガー達成〜
まずは2019年の株価上昇率ランキングトップ50銘柄をご紹介します。
こちらのデータについては株探で発表されていたこちらのニュースを参考にさせていただきました。
→【特集】2019年【値上がり率】年間ランキング ベスト50 <年末特別企画>
個人的には、Yahooファイナンスやみんかぶよりも、株探が使いやすくて愛用しています。
特に特集記事では非常に有益な情報がたくさん得られます。
ちなみに、ここでいう上昇率は2019年12月30日終値の昨年12月28日終値に対する上昇率であり、株式分割などを考慮した修正株価で算出されています。
こちらが2019年の株価上昇率ランキングトップ50銘柄になります。
ホープとレアジョブの2銘柄がテンバガー、つまり10倍株となりました。
ちなみに2019年の安値と高値から上昇率を計算すると、REVOLUTION(8894)もテンバガーを達成しています。
コード | 銘柄名 | 市場 | 上昇率(%) |
---|---|---|---|
6195 | ホープ | 東証M | 1305 |
6096 | レアジョブ | 東証M | 1093 |
6840 | AKIBA | JQ | 591 |
6838 | 多摩川HD | JQ | 536 |
1431 | リブワーク | 東証M | 482 |
3135 | マーケットE | 東証M | 434 |
3830 | ギガプライズ | 名証C | 420 |
4970 | 東洋合成 | JQ | 392 |
4800 | オリコン | JQ | 363 |
3933 | チエル | JQ | 351 |
8894 | レボリュー | 東証2 | 344 |
5922 | 那須鉄 | 東証2 | 329 |
6239 | ナガオカ | JQ | 309 |
3750 | フラクタル | 東証2 | 307 |
6035 | IRジャパン | 東証1 | 305 |
4424 | Amazia | 東証M | 302 |
3409 | 北日紡 | 東証2 | 301 |
6920 | レーザーテク | 東証1 | 297 |
9867 | ソレキア | JQ | 297 |
3854 | アイル | 東証1 | 292 |
3498 | 霞ヶ関C | 東証M | 290 |
4699 | ウチダエスコ | JQ | 284 |
3910 | MKシステム | JQ | 278 |
3772 | ウェルス | 東証2 | 259 |
4356 | 応用技術 | JQ | 258 |
6196 | ストライク | 東証1 | 245 |
4557 | 医学生物 | JQ | 238 |
3970 | イノベーショ | 東証M | 233 |
3934 | ベネフィJ | 東証1 | 232 |
6064 | アクトコール | 東証M | 226 |
2477 | 手間いらず | 東証M | 224 |
9517 | イーレックス | 東証1 | 224 |
6656 | インスペック | 東証2 | 222 |
6323 | ローツェ | 東証1 | 220 |
9768 | いであ | 東証1 | 214 |
5939 | 大谷工業 | JQ | 212 |
6776 | 天昇電 | 東証2 | 207 |
6564 | ミダック | 東証1 | 204 |
1724 | シンクレイヤ | JQ | 204 |
6867 | リーダー電子 | JQ | 197 |
3671 | ソフトMAX | 東証M | 196 |
7748 | ホロン | JQ | 191 |
3021 | PCNET | 東証2 | 191 |
4686 | ジャスト | 東証1 | 190 |
3559 | PバンCOM | 東証1 | 189 |
8057 | 内田洋 | 東証1 | 187 |
3919 | パイプドHD | 東証1 | 186 |
7813 | プラッツ | 東証M | 185 |
6736 | サン電子 | JQ | 184 |
2471 | エスプール | 東証1 | 184 |
こちらのデータを見ると50位のエスプールでも184%の上昇率です。
このうちのどれか1銘柄でも保有することができていれば大きな利益が得られていたわけです。
2. 市場別では1位はJASDAQ、2位は東証一部、3位は東証マザーズ!
ここから、これらの50名銘柄を少し分析していきます。
まずは市場別に集計してみました。
市場 | 銘柄 |
---|---|
JQ | 16 |
東証1 | 14 |
東証M | 11 |
東証2 | 8 |
名証C | 1 |
こちらの結果を見てみると、一番多いのがJASDAQで16銘柄、以降、東証一部、東証マザーズと続いています。
東証一部がここまで多いことは意外でしたが、トップ10をみると東証一部の銘柄は1つも入っていません。
突き抜けた上昇率を見せたのは、ほんとどがJASDAQや東証マザーズの新興市場銘柄です。
やはり、東証一部にあるような時価総額が大きな銘柄が大きな上昇を見せることは稀です。
それに比べると、新興市場にある時価総額の比較的小さな銘柄の方が株価の急激な上昇は発生しやすい条件になります。
テンバガーを狙うのであれば、新興市場銘柄が狙い目になりますね。
3. 業種別では情報通信・サービスが圧勝!
次に業種別のデータで見てみます。
こちらについては東証のデータに基づいて集計したいるので、名証の上場しているギガプライズ(3830)はカウントされていません。
まずは「33業種区分」で見てみます。
銘柄名 | |
---|---|
33業種区分 | |
情報・通信業 | 12 |
サービス業 | 10 |
電気機器 | 6 |
不動産業 | 3 |
卸売業 | 3 |
化学 | 2 |
小売業 | 2 |
建設業 | 2 |
機械 | 2 |
金属製品 | 2 |
その他製品 | 1 |
医薬品 | 1 |
精密機器 | 1 |
繊維製品 | 1 |
電気・ガス業 | 1 |
お次に「17業種区分」です。
17業種区分 | 銘柄名 |
---|---|
情報通信・サービスその他 | 23 |
電機・精密 | 7 |
建設・資材 | 4 |
不動産 | 3 |
商社・卸売 | 3 |
素材・化学 | 3 |
小売 | 2 |
機械 | 2 |
医薬品 | 1 |
電力・ガス | 1 |
どちらの集計結果を見ても情報・通信業・サービスが圧倒的に多いことがわかりますね。
反対に電力・ガスなどのディフェンシブ銘柄については少数にいることがわかります。
そもそもランキングにすら入っていない業種もあります。食品とかは入っていないですね。
基本的に株価が大きく上昇する銘柄は、ディフェンシブ銘柄はほとんどありません。
ちなみにですが、ディフェンシブ銘柄はその値動きの特徴から、うまくチェックすると景気動向を先読みすることができます。
こちらについては過去の記事でもご紹介しているので、もしご興味があればご覧ください。
景気動向指標にもなる「ディフェンシブ銘柄」とは?【特徴やメリット・デメリットを徹底解説】
そして今回テンバガーを達成した2銘柄はどちらもサービスに分類されています。
サービスや情報通信は業績の拡大が早い傾向にある、なおかつある程度業績が伸びると利益率が上昇する傾向にあるので急成長する可能性が高いんですね。
4. テーマごとに集計すると、時代のトレンドや世間で話題になったことが見えてきました
さて、ここまで市場別や業種別の集計を行ってきましたが、ここではもう少し踏み込んで分析をしてみたいと思います。
株探には、各銘柄に関連するテーマがメタ情報としてつけられています。
例えば、僕が投資して大きな利益を得た、かつ上昇率ランキングの15位に位置しているIRジャパン(6035)の基本情報ページを見てみると、こんな感じでテーマ情報があります。
ここでは、トップ50銘柄の各テーマを収集して分析してみました。
結果がこちらです。
テーマ数がかなり多い(258テーマありましたw)ので、該当銘柄が4つ以上あったテーマのみ掲載します。
テーマ | コード |
---|---|
Society5.0 | 12 |
クラウドコンピューティング | 11 |
IT関連 | 10 |
ソフト・システム開発 | 8 |
コンサルティング | 7 |
業務支援 | 6 |
教育ICT | 6 |
営業・販売支援 | 6 |
不動産関連 | 5 |
eコマース | 5 |
試験・検査・計測 | 5 |
通信機器 | 5 |
パソコン | 4 |
Windows7サポート終了 | 4 |
スマートフォン | 4 |
防災 | 4 |
コールセンター | 4 |
Webサイト構築 | 4 |
半導体 | 4 |
半導体製造装置 | 4 |
専門サイト | 4 |
この結果を見ると、「Society5.0」、「クラウドコンピューティング」、「IT関連」の3テーマのみが10銘柄以上該当していることがわかります。
Society5.0は株探のページをご参照ください。
全てITに関わるテーマであることがわかります。
特に「Society5.0」と「クラウドコンピューティング」は次世代のIT時代に欠かすことができないテーマです。
このようなテーマ関連銘柄は引き続き大きな需要が見込まれるので、今後も成長していきそうな感じがします。
この他にも昨今の働き方改革の影響のせいか、「業務支援」というテーマも6銘柄あります。
プログラミング教育の開始に伴うためか、「教育ICT」も6銘柄あります。
さらに「Windows7サポート終了」、「防災」、「半導体」など、2019年に話題になったテーマ銘柄も大きく株価が上昇していたことがわかります。
テーマ別に銘柄を見ることによって、マーケットが時代のトレンドや話題になったことを的確に反映していることがわかります。
逆を言えば、これから需要や成長は見込まれるテーマを先読みすることができれば、それらに関連する銘柄に投資することで利益を得られる可能性があるということがわかりますね。
5. 2020年のトレンド・話題は何か。〜オリンピック、テレワーク、5Gなどなど〜
それでは2020年に話題になるテーマは何なのでしょうか?
この辺りについては様々な経済雑誌等でも紹介されていますね。
個人的に思うのが、基本的には2019年に話題になったテーマ銘柄が引き続き成長していきそうな感じがします。
その中で考えると、最もよく話題となっているが「オリンピック銘柄」や「5G」、「働き方改革」などでしょうか。
「自動運転」や「AI」などの分野も引き続き期待されています。
これらの成長に必要になってくるのが半導体ですので、ここは今後も伸びていくものと思われます。
さらに昨年の災害の影響から防災対策への意識も今後も増え続けていくものと思われます。
そして2020年になってから問題になっている新型コロナに関連した銘柄もすでにマーケットに影響が出ていますね。
新型コロナ関連でいうと、単純に医薬品業界のみではなく、改めてテレワークの必要性など、「働き方改革」や「IT導入」の必要性が加速しているように感じます。
ゆえにこれに関連した銘柄(関連ソフトウェアを販売している会社や業務改善と得意とするコンサルティング会社等)にも影響が出るものと思われます。
こういった話題になっているテーマに目をつけて今後の流れを先読みして関連銘柄に投資しても大きな利益を得ることができます。
ただこういった銘柄は期待が先行しすぎて株価が上がりすぎることがよくあるので、投資する際には十分な検討が不可欠です。
ちなみにみんかぶにも面白そうな記事があったのでご紹介しておきます。
→ 〜2020年相場の見通し&2019年振り返りと年間ランキング〜
2019年の振り返りと2020年の展望についてまとめられています。
ここでもやはり2020年のテーマ株としては「オリンピック」や「5G」などが紹介されています。
さらに「マイナンバー」や「電線地中化」、「国土強靱化」、「マイナンバー」、「量子コンピューター」が挙げられています。
「電線地中化」や「国土強靭化」についてはやはり災害対策のために必要性が増しているだろうと思います。
2019年の災害では強風による電柱倒壊や大雨による川の氾濫など、多くの自然災害が発生し、さらに気候変動の影響で今後もこのような災害が続くものと予想されています。
こうなってくると、この辺りの対策は急ピッチで進められると思われます。
そうなると、これらの関連銘柄は業績が伸びそうな感じがしますね。
ここまでで2020年のテーマ株をご紹介してきましたが、大きな上昇を得るには、基本的には新興市場の時価総額の小さい銘柄が狙い目です。
やはり時価総額の大きい銘柄よりも、小さい銘柄の方が大きな上昇をしやすいです。
この辺りを意識して銘柄を選別できると、2020年は大きな利益を得られそうですね。
データの分析・可視化にはPythonが最適!
本記事で紹介したコードは、全てPythonを使って書いています。
Pythonはデータの分析や可視化を得意とするプログラミング言語で、さらにAI関連のライブラリーも豊富で昨今のAIブームで需要が急拡大しています。
→ 【いますぐ始められます】データ分析をするならPythonが最適です。
また、Pythonは比較的学びやすい言語でもあります。
実際、僕は社会人になってからPythonを独学で習得して転職にも成功し、Python独学をきっかけに人生が大きく変わりました。
→ 【実体験】ゼロからのPython独学を決意してから転職を掴み取るまでのお話。
Pythonの学習方法についてはいろいろな方法があります。
僕はUdemyを選びましたが、書籍やプログラミングスクールも選択肢になります。
→ 【決定版】Python独学ロードマップ【完全初心者からでもOKです】
→ 【まとめ】Pythonが学べるおすすめプログラミングスクール
→ プログラミングの独学にUdemyをおすすめする理由!【僕はUdemyでPythonを独学しました!】
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここでは2019年に株価が最も上昇したトップ50銘柄について分析してみました。
分析すると、時代のトレンドや話題になったことをマーケットにうまく反映されていることが鮮明に見えてきました。
逆を言えば、これから話題になるテーマを先読みすることができれば、その関連銘柄に先行投資することによって大きな利益を得られる可能性があるということも見えてきます。
2020年のテーマ株としてはオリンピックや5G、働き方改革、災害対策等が挙げられます。
さらに大きな株価上昇を狙うには、新興市場に上昇している時価総額の小さい銘柄を選ぶことが重要です。
これらの条件を満たす銘柄を見つけ出すことができれば、2020年は大きな利益を見つけられるかもしれません。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
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